顎は頭からただ吊るされているだけなので、いつもブランコや振り子のように揺れています。揺れる大きさは仙腸関節(腰のバランス機構)の具合により人それぞれで、揺れ方も人それぞれです。この揺れに沿った咬合面(かみ合わせ)であればアゴのやじろべえバランスは大きく崩れません。
つまり直立する人の揺れ方(動的平衡)が形態として反映されているところが咬合面(かみ合わせ)であり、患者さん個々の揺れ方を考慮に入れなければ、バランスの良い咬合面(咬合医療)は基本的には決定できないのです。
これが「全部キレイな歯なのにバランスが悪い」とか「虫歯だらけなのにそんなにバランスが悪くない」とかの理由です。「かみ合わせによるアゴずれ」を多くの人は完全静止している人形のバランス(静的平衡)というイメージで捉え語っています。
このことから一般の方における上記のような疑問や、更には「アゴずれ(静的平衡)の人が必ずしも病気持ちではないのだから、病気とアゴずれなんか関係ない」などという全く直立する仕組みを理解していないで公言をしてしまう歯科医が存在するのはとても残念なことで、次世代社会を誤誘導させてしまいかねない憂慮すべきことです。
現時点における「様々なかみ合わせ治療」は多くが(おそらく全てが)静的平衡としてバランス改善を試みているため、改善バランスを維持するのに困難を極めています。残念ながらこれらのことを理解、認識している歯科医師は現時点では全国にも十数人しかおりません。このリンクページではその中でHPを公開している歯科医院を順次掲載していく予定です。